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静岡県掛川市 
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現在位置:静岡県掛川市の中の健康・福祉の中の医療・健康から緑茶の生活習慣病予防研究
掛川市役所 保健予防課 保健企画係電話: 0537-23-8111E-mail: tokuiku@city.kakegawa.shizuoka.jp

 

      現在、国内のメタボリック症候群・予備群該当者は2,000万人いると言われ、

    日本人の約3分の2が生活習慣病で亡くなっている。また、世界の糖尿病患者は

    2.3億人といわれ増加の一途をたどっている。そのような中で緑茶の抗動脈硬化

    作用が多くの動物実験から示されるなど緑茶の健康機能が注目されつつある。

    しかし、人を対象とした証拠は少なく、緑茶の効能は科学的には確立されていな

    い。掛川スタディは、緑茶の健康機能について人を対象とした科学的根拠を集め、

    緑茶のどのような品種が最も効果があるかを解明し、新食品を開発することを目的

    に実施するものです。

                         

           世界をマーケットにした茶業振興
              人々の健康向上に寄与
                                                       目次へ   


 
  2.1 各研究者における研究実績         

   ・東北大学では大規模コホート研究によって、緑茶摂取により循環器疾患死亡リスクが有意に

    低下することを発見した(JAMA2006:米国農務省にて招待講演2007)。

   ・掛川市立総合病院では、C型肝炎のインターフェロン治療に緑茶を併用し治療効果を高めて

    いる。

   ・野菜茶業研究所では、抗アレルギー作用のある茶品種を用い、飲食品、スキンケア商品を開

    発した。

   ・茶カテキン類の脂質代謝改善効果、糖尿病改善効果が動物実験で示唆されている。

   ・掛川市では先行試験として2008年に『やぶきた』の吸収率試験、生活習慣病予防効果の検証

    のための試験を実施した。
                                                       目次へ


  2.2 緑茶生産地の健康状況     
  
    
掛川市など県西部地域では住民の死亡率(全死因SMR)が静岡県の中でも低く、健康的な地

   域となっています。一因として、国内有数の緑茶生産地である静岡県の中でも生産量が多い地

   域であるため、緑茶(リーフ茶)の飲用が健康に影響を与えているということが、考えられます。

全死因SMR(総数:2001~2005年) 

有意に低い
低いが有意でない
高いが有意でない
有意に高い


※低いほど健康















                                                                            《静岡県市町村別健康指標(ⅩⅥ)参照》   

静岡県内 市町村別2005年荒茶生産量
市町村名生産量(t)
牧之原市6,640
掛川市6,520
島田市5,600
菊川市4,840
静岡市4,690
藤枝市2,270
富士市2,180
御前崎市2,170
袋井市1,960
磐田市1,700
沼津市1,230
浜松市1,010
川根本町  756
森町  716
富士宮市  333

  2.3 緑茶の現況       

     静岡県は緑茶の生産量が全国の40%ほどを占め日本一の緑茶産地です。しかし、最近は

    消費者の緑茶(リーフ茶)離れ、外国からの輸入茶葉の増加、茶系飲料ペットボトルの普及な

    どによって静岡県の荒茶生産量も減り、茶葉の平均価格も下がってきており、県内の茶業関

    係者にとっては厳しい状況となっています。
     
                                   
                                                       目次へ


 
    
  3.1 緑茶の生活習慣病予防効果に関する介入試験

     それまで掛川市立総合病院「緑茶医療研究センター」で継続的に行われてきた緑茶研究の

   知見を活かして、掛川市が主体となり、緑茶の生活習慣病予防効果に関する介入試験が実施さ

   れることになりました。

     この試験は、メタボリックシンドロームの予防・改善において掛川茶の有効性を立証し、市の

   基幹産業である茶業の元気再生につなげることを目的として開始されました。


  
研究概要

       試験参加者が緑茶粉末の入ったカプセルを毎食後、12週間摂取することによって、生活習慣

   病予防効果を確認することを目的として実施した。科学的に効果を確かめるため、試験参加者

   を緑茶粉末摂取グループと緑茶成分の含まれない偽粉末摂取グループにそれぞれ半数ずつ分

   け、参加者全員に緑茶などのカテキンを含むものの摂取を制限した。試験食品の摂取前、中間

   (6週間後)、摂取終了時(12週間後)に身体測定、血液・尿検査(生活習慣病に関連する項)、

   食事調査、運動量調査等を行い、生活習慣病予防効果指標が両グループ間で統計学的に差が

   あるかどうかで効果を確認した。

       【試 験 期 間】 12週間(平成21年2月~5月)

       【試験参加者】 30~70歳の肥満指数23~35の者65人

       【試 験 食 品】 1日6g(30カプセル/日) 
                   緑茶粉末:掛川産やぶきた茶

       【採 血 検 査】 総コレステロール、LDLコレステロール、遊離脂肪酸、血糖、
                 アディポネクチン、尿酸、TNF-α、HbA1c、血清アミロイドA、
                 高感度CRP、血中カテキン等42項目

       【尿  検  査】 8-OHdG、ヘキサノイルリジン等8項目
                

  試験結果

   研究参加者全員を対象とした解析では、緑茶粉末グループと偽粉末グループに変化の差

   (体重で-0.9kg、ウエストで-0.6cm、中性脂肪で-0.06mg/dLの低下)が確認された

   が、統計的に意味のある差までは確認できませんでした。

     しかし、普段緑茶を飲んでいない人に絞った解析では、平均体重が緑茶粉末グループ

   で0.52kg減少し、偽粉末グループでは0.27kg増加した(表1)。この-0.52kgと

   0.27kgは統計的に意味のあるものでした。(p値=0.003 通常p値が0.05以下

   であると統計学的に有意であるとされます。)この結果は緑茶粉末の摂取が体重減少に 

   有効である可能性を示唆しています。

     しかしながら、普段緑茶を飲んでいない少数の人に絞った解析であることから、緑茶の効能

   はこの研究規模では完全に明らかになってはおらず、現在実施している『掛川スタディ』の研究

   成果が待たれます。

          

                      表1
                                                       目次へ


  

  【正 式 名 称】 緑茶のもつ生活習慣病改善効果の検証と効果的な摂取を可能にする新食品の開発
              
  【事 業 期 間】 平成21年6月~平成24年3月


    『’08掛川スタディ』研究で研究総括者として指揮をとった掛川市立総合病院副院長 鮫島庸一

    氏、ご協力いただいた東北大学教授 栗山進一氏、野菜茶業研究所研究チーム長山本万里

    氏らが提案した研究『緑茶のもつ生活習慣病改善効果の検証と効果的な摂取を可能にする新食

    品の開発』が農林水産省所管の新たな農林水産政策を推進する実用開発事業に採択され、平

    成21年6月より三者が共同して、大規模な栄養疫学研究を開始しています。

    この研究事業は”掛川市における研究”という意味で通称『掛川スタディ』と呼び、各研究者が

    担当する『緑茶コホート研究』、『緑茶介入試験』、『
緑茶の形態による吸収への影響

    解析
』『カテキンレセプター発現量の解析』などの研究を実施します。

 



     
      
   
   研究概要          

        30歳以上の掛川市民を対象として、アンケート調査や血液の検査などのベースライン調査

     を行います。平成23年度までに5千人から1万人の市民を対象に行う予定で、協力者には年

     一回程度、郵送により病歴に関するアンケート調査を行い、緑茶摂取等の生活習慣と病気と

    の関わりについて長期的に検証します。 
  
            
研究担当者

栗山 進一 (くりやま しんいち)

東北大学大学院 医学系研究科公衆衛生学分野 教授

昭和37(1962)年生まれ。医学博士。平成5(1993)年、大阪市立大学医学

部医学科卒業。大阪市立大学医学部附属病院第3内科医師、民間企業産

業医を経て、平成15(2003)年4月東北大学大学院医学系研究科公衆衛生

学分野助手。平成19(2007)年4月同准教授、平成22(2010)年8月東北大

学大学院医学系研究科環境遺伝医学総合研究センター分子疫学分野教

授、現在に至る。専門は疫学、公衆衛生学。

   
                   

                     
参募集要項・参加申込書(緑茶コホート研究)


     
      
                                                       目次へ

   

   平成22年度研究概要

     研究参加者150名(予定)に試験開始1ヶ月前より緑茶、紅茶、ウーロン茶などカテキンを含

   むものの摂取を制限してもらい、試験期間(12週間)の間、試験食品(お茶の新製品)を1日3回 

   飲んでもらいます。試験の開始、中間、終了の3回、身体測定、血液・尿検査、食事調査、

   運動量調査、家庭での血圧測定などを行い、試験食品に生活習慣病予防効果があるかを調べ

   ます。    
                 
          研究担当者

鮫島 庸一 (さめしま よういち)

掛川市立総合病院副院長

医学博士。名古屋大学医学部臨床教授。昭和50(1975)年3月名古屋

大学医学部卒業。名古屋大学、米国ニュージャージ州立医科歯科大

学、愛知医科大学、名古屋第一赤十字病院等を経て現職。日本消化器

病学会指導医。平成19(2007)年度O-CHAパイオニア賞受賞。

  
         
                        募集要項・申込用紙(介入試験)



   平成21年度実施 緑茶介入試験概要

      前回の試験(緑茶の生活習慣病予防効果に関する介入試験[市単独事業])と同様な方法

    で試験参加者に緑茶カプセルを毎食後、12週間摂取することによって、生活習慣病予防効果

    を確認することを目的として実施しました。試験参加者をやぶきた茶粉末、べにふうき茶粉末、

    偽粉末の3グループにそれぞれ同数に分け、参加者全員に緑茶などのカテキンを含むもの

    の摂取を制限しました。試験食品の摂取前、中間(6週間後)、摂取終了後(12週間後)に身

    体測定、血液・尿検査、食事調査、運動量調査、家庭血圧測定等を行い、生活習慣病予防効

    果指標が各グループ間で統計学的に差があるかどうかで効果を確認しました。

        【試 験 期 間】 12週間(平成21年9月~12月)

        【試験参加者】 30~70歳の者151人

        【試 験 食 品】 緑茶エキス粉末(やぶきた茶、べにふうき) 1日2g(10カプセル/日)
                    
        【採 血 検 査】 LDLコレステロール、総コレステロール、遊離脂肪酸、血糖、尿酸、
 
                  HbA1c、インスリン、アディポネクチン、血清アミロイドA、

                  高感度CRP、血清鉄、フェリチン、酸化LDL等

        【尿  検 査】 8OHdG、ヘキサノイルリジン等


                                                       目次へ

                  

   研究概要

        緑茶を煎れる温度、時間、緑茶の粒度、飲み方(一気のみ、ちび飲み等)、同時に摂取する

     成分などの違いにより、緑茶に含まれるカテキン類の人への吸収にどのような影響を与える

     かを研究します。

              
研究担当者

山本(前田) 万里 (やまもと まり)

農研機構 野菜茶業研究所 研究チーム長

東京都生まれ。農学博士。日本茶インストラクター。昭和61(1986)年千葉

大学大学院園芸学研究科修士課程修了。同年農林水産省中国農業試験場

研究員、平成4(1992)年野菜・茶業試験場研究員、平成8(1996)年主任

研究官、平成14(2002)年野菜茶業研究所研究室長、平成18(2006)年野菜

茶業研究所野菜・茶機能性研究チーム長。

専門は食品機能学、動物細胞工学。

         
   

   研究概要       
 
       緑茶カテキン受容体としての67kDa laminin receptor(67LR)の発現量を解析する。 「緑茶
     
      コホート研究」並びに「緑茶介入試験」において協力者の血液より以下の2つを測定する。

       1) 緑茶カテキン感受性遺伝子発現量
 
       2) Nrf2/Keep1発現量

      この結果を用い、「緑茶コホート研究」並びに「緑茶介入試験」における緑茶の効能検証を実

      施して、カテキンレセプター発現量別にみた緑茶摂取の影響を明らかにする。

              研究担当者

立花 宏文 (たちばな ひろふみ)

九州大学大学院農学研究院生物機能科学部門食糧化学分野 准教授

昭和39(1964)年生まれ。博士(農学)。平成3(1991)年九州大学大学院

農学研究科博士課程中途退学。同年九州大学大学院農学研究科助手、

平成6(1994)年同講師、平成8(1996)年同農学部助教授、平成12(2000)年

同大学院農学研究院食糧化学分野准教授。平成10(1998)年日本農芸化学

奨励賞、平成16(2004)年日本農学進歩賞、平成18(2006)年日本学術振興会賞。

専門は食品機能化学、フードケミカルバイオロジー。
   

                                                       目次へ



                         問い合わせ先 
                           
                          保健予防課 担当 原田、山田  電話 0537-23-8111


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